2020年1月27日月曜日

三田図書館・情報学会月例会「教育と図書館との関係を考える」(改訂版)


三田図書館・情報学会月例会(202021日(土) 慶應義塾大学三田キャンパス)のために用意した原稿をアップする。A4で8ページあり、今後これをもっと展開する予定であるが、現時点で一区切りのものをお示しする次第である。(2月9日改訂)


内容的には、西欧の情報哲学と図書館理論が密接なかかわりをもつことを示した上で、西欧から移入された図書館が日本でうまくいかない理由は、知識をどのように獲得するかの考え方が大きく違っていたことにあったと論ずる。現行の教育改革に抵抗が大きいのは、拙速に進めたことの問題である以前に、知識の獲得方法が社会成立の根幹にかかわることであり、明治から100年以上かけてつくられたものを容易に修正できないことを意味する。


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教育と図書館の関係について考える


       慶應義塾大学文学部 根本彰

1    はじめに
『情報リテラシーのための図書館』『教育改革のための学校図書館』の2冊の本に取り組んでみて、図書館の問題を図書館の文脈だけで考えても非力だと思えるようになった。また、図書館情報学がもともとアメリカのプロフェッショナルスクールから来ているものであり、アメリカ社会特有の状況を離れないと理論化は難しいと考えるようになった。これはとくに情報行動や制度にかかわる領域でそうである。また、その際に知をパッケージとして扱う従来の図書館情報学の方法では限界があることは明らかである。本日は、教育と図書館の関係を情報の哲学の理論を用いながら議論することで、この問題の一つの展開可能性をお話してみたい...

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2 件のコメント:

  1. 「教育と図書館の関係について考える」を早速、一読させていただきました。公共図書館は、資料提供を基本とすることを強調して「中立を装う」うちに行き詰っていると感じます。人口減少や電子書籍に適応しようとして、そのこと自体が見えないのかもしれません。課題の多いと言われる学校の中の学校図書館に、実は公共図書館の希望があると思います。

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  2. 図書館の現場は、不安定な非正規雇用職員ばかりが増加しており、問題解決を益々非力にしています。会計年度任用職員制度が1年ごとに公募される取り扱いになってしまうと、職員は益々、今だけ、自分だけのように短期的な利得を意識する仕事になります。ドメインを学校や学校図書館、さらにその先にある住民自治との係わりに広げる方略、方策の道を探りたいと考えています。指摘されるように、図書館の問題を図書館の文脈だけで考える「囚人のジレンマ」にあるように感じます。

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